省エネ表示の「省エネ基準達成率」について
「省エネ基準達成率」とは
各メーカーともカタログ等の仕様表に「省エネ表示」が記載されています。
この中に「省エネ基準達成率」という記載がありますが
この数値はどのような意味があるのでしょうか。
省エネ基準について
エアコンは省エネルギー法により目標基準値が定められています。
2010会計年度に定められた基準値は下記のとおり
2010会計年度:冷暖房 / 壁掛け形(APF基準)
冷房能力 | 壁掛形 | |
寸法規定 | 寸法フリー | |
~3.2kW | 5.8(A) | 6.6(B) |
~4.0kW | 4.9(C) | 6.0(D) |
~5.0kW | 5.5(E) | |
~6.3kW | 5.0(F) | |
~7.1kW | 4.5(G) | |
~28.0kW |
※寸法規定:室内機幅800mm以下、かつ高さ295mm以下の機種
※寸法フリー:上記以外の機種
※( )内は省エネ法に基づく区分名。
※上記は全て冷暖房兼用タイプになります。冷房専用タイプ・ウインドタイプは省エネ法の対象から除外されました。
「省エネ基準達成率」は、上記の数値に対して、どの程度クリアしているかの割合を表しています。数値が大きいと省エネ能力が高いということになります。
省エネ基準達成率をみるときの注意点
「省エネ基準達成率」の達成率が高いほうが省エネ能力が高いのですが、各区分により目標値が違います。そして、冷房能力「~3.2kW」「~4.0kW」では、「寸法規定」と「寸法フリー」で区分されています。室内機がコンパクトになると省エネ能力を上げるのが難しいため、寸法規定がある区分は寸法フリーに比べて目標値が低く設定されています。
このように、目標値は省エネ法で定められた各区分の基準値に対しての数値になるので同じ区分内では比較できますが、別な区分と比較するときは同条件ではないということを覚えておいてください。
別な区分の機種の省エネ能力を比較する際には、省エネ基準達成率よりもAPF(通年エネルギー消費効率)を参考にすると良いでしょう。
統一省エネラベルと多段階評価
家電量販店でこのようなラベルを見たことはないでしょうか。
これは「統一省エネラベル」といい、省エネ法に基づき小売事業者が省エネ性能の評価や省エネラベル等を表示する制度です。それぞれの製品区分における当該製品の省エネ性能の位置づけ等を表示しています。
この表示の中の5つ星での評価を「多段階評価」といいます。
多段階評価は「省エネ基準達成率」をわかりやすく表示しています。
多段階評価基準は下記のとおりです。
多段階評価 | 省エネ基準達成率 |
★★★★★ | 121%以上 |
★★★★ | 114%以上121%未満 |
★★★ | 107%以上114%未満 |
★★ | 100%以上107%未満 |
★ | 100%未満 |
(2014年5月現在)
星の数で見た目にわかりやすく省エネ能力が判断できる「多段階評価」も、省エネ能力を比較する際の参考になりますね。
省エネ基準達成率がベースになっていますので、同区分のエアコンで省エネ能力を比較するときにわかりやすいです。
省エネ能力と欲しい機能を比較しながらご自身にあったエアコンを探してみてくださいね。
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