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省エネ能力を表す「APF」の値からみるエアコンの比較

省エネ能力をあらわす「APF」

以前、ダイキン「うるさら7」の7はAPFの値からという記事で
「APF」について簡単に記載しましたが、
今回はもう少し調べてみたいと思います。

省エネ能力を表す「APF」ですが、
「Annual Performance Factor」の略で「通年エネルギー消費効率」を表します。
「通年エネルギー消費効率」とは、JIS C9612に基づいて、
ある一定の条件の元でエアコンを運転した時の
消費電力1キロワット当たりの冷房・暖房の能力を表わしたものです。

APFについて

算出基準
・外気温度:東京をモデル
・室内設定温度 : 冷房時27°C / 暖房時20°C
・期間 : 冷房期間5月23日~10月4日
・暖房期間11月8日~4月16日
・使用時間 : 6:00 〜 24:00の18時間
・住宅 : JIS C9612による平均的な住宅(木造、南向き、洋室)

※ある一定条件は「JIS C9612」に記載されており
著作権の都合上、JISC(日本工業標準調査会)のサイトでしか閲覧ができません。
詳しくは下記よりご確認下さい。
JISC(日本工業標準調査会)へ

数値の出し方ですが、

APF = 1年間で必要な冷暖房能力の総和 ÷ 期間消費電力

となっており、この値が大きいほど省エネ能力が高いエアコンということになります。

エアコンメーカーのカタログ等に下記のような表が掲載されています。

ダイキン Eシリーズ

これはダイキンのEシリーズですが
表の右下に「通年エネルギー消費効率」という項目の値がAPFですね。
この機種はAPFが「4.9」の値ということになります。

 

APFでエアコンを比較してみる

さて、APFがどのようなものか各メーカーの
メインモデルのAPF値を見てみましょう。

各メーカーとも最上位機種が高性能ですので
最上位機種でAPFの値が高いエアコンをピックアップしてみます。

 

■ダイキン
ダイキンの最上位機種は

「Rシリーズ(ルームエアコン)」
「RXシリーズ(住宅設備用)」

です。

RXシリーズの方が若干APFの値が高いようでその中でも
主に14畳の「S40TTRXP-W」が最高値です。


APF「7.2」

 

■パナソニック
パナソニックの最上位機種は

「WXシリーズ(ルームエアコン)」
「HXシリーズ(住宅設備用)」

です。
APF最高値が高いのはWXシリーズです。
パナソニック WXシリーズ
APF「7.4」

 

■三菱
三菱の最上位機種は

「FZシリーズ(ルームエアコン)」
「FZシリーズ(住宅設備用)」

です。
三菱の場合はどちらも同じ数値で
三菱 FZシリーズ
APF「7.5」

 

■シャープ
シャープの最上位機種は

「F-Xシリーズ(ルームエアコン)」

です。
最高値は2機種あり
シャープ F-Xシリーズ 主に6畳用

シャープ F-Xシリーズ  主に10畳用
APF「7.3」

 

■日立
日立の最上位機種は

「Xシリーズ(ルームエアコン)」
「XJシリーズ(住宅設備用)」

です。
どちらも同じ数値で
日立 XJシリーズ
APF「7.5」

 

■東芝
東芝の最上位機種は

「DRシリーズ(ルームエアコン)」

です。
最高値は2機種あり
日立 DRシリーズ 主に6畳用
日立 DRシリーズ 主に14畳用
APF「7.0」

 

■富士通
富士通の最上位機種は

「ノクリア Xシリーズ(ルームエアコン)」

です。
最高値は
富士通 ノクリアXシリーズ
APF「6.9」

 

APF最高値は「三菱」と「日立」

APFの最高値順に並べてみますと

■三菱「FZシリーズ 14畳用」:APF「7.5」
■日立「X/XJシリーズ 6畳用」:APF「7.5」
■パナソニック「WXシリーズ 14畳用」:APF「7.4」
■シャープ「F-Xシリーズ 6畳用 10畳用」:APF「7.3」
■ダイキン「RXシリーズ 14畳用」:APF「7.2」
■東芝「DRシリーズ 6畳用 14畳用」:APF「7.0」
■富士通「ノクリア Xシリーズ 14畳用」:APF「6.9」

このようになります。
三菱と日立のエアコンが省エネ能力が高いのですね。
パナソニック、シャープ、ダイキンは僅差といったところでしょうか。

こう見ますと各社とも「6畳用」と「14畳用」が省エネ能力が高いようです。
このあたりもエアコンを選ぶときに参考になるのではないでしょうか。

省エネ能力も大事ですが、各メーカーとも独自の機能を搭載していますので
そのあたりを含めて検討してみると良いですね。

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